謎が多く、解釈に諸説あるスタンリー・キューブリック監督の映画「シャイニング」
今回はシャイニングのラストシーンについて、また映画の表す意味やラストに写る写真の考察をご紹介します。
シャイニングのラストシーンについて
オーバールック・ホテルは吹雪のため冬の間閉鎖されます。
閉鎖期間中、ホテルの管理をするために雇われたジャック。
妻のウェンディ、息子のダニーと共にホテルに住み込み、小説の執筆をする予定です。
ホテルでは昔、住み込みの管理人が凄惨な事件を起こしたと言う話を聞いたものの、特に気にしませんでした。
しかしシャイニングという不思議な力を持つダニーには、ホテルの持つ「邪悪な何か」を感じ取る事ができました。
家族3人となったホテルでは、徐々にジャックの苛立ちが募り始めます。
小説が書けないことを家族のせいだと思い狂気に取り憑かれ始めるジャック。
ホテルの亡霊にそそのかされ、ついに狂気の矛先がウェンディとダニーに向かいます。
ジャックから逃げ惑うウェンディとダニー。
ダニーはホテルの外にある巨大な迷路でジャックを撒き、難を逃れます。
ウェンディとダニーは合流しホテルから逃げ出しますが、ジャックは屋外で凍死してしまいました。
その後、ホテルのロビーへと場面が変わります。
ロビーには無数の写真が飾られていました。
そのうちの1枚が映し出され、そのモノクロ写真の中央にはジャックがいました。
日付は「1921年7月4日 舞踏会」。
賛否両論を巻き起こし、未だ様々な解釈がある映画「シャイニング」のラストシーン。
原作と映画では大きな違いがあり、原作の方ではジャックはホテルの爆発に巻き込まれ焼死します。
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シャイニングの映画が表している意味は?
原作とは異なる解釈で話題を呼んだ「シャイニング」。
大きな違いとして、原作ではダニーの力「シャイニング」を中心に描かれていたのに対して映画で描かれたのは「恐怖と暴力」であるという側面があります。
映画でしか描かれなかった、ホテルの亡霊として現れる双子の姉妹や、237号室の腐乱死体。
それらはまさにホテルの邪悪な力が見せる亡霊であり、ダニーとウェンディを、そして観客を恐怖に陥れました。
ダニーはそれらを見ることで難を逃れますが、ジャックは亡霊と接触することで狂気へと取り込まれてしまいます。
暴力は、ホテルが建てられた頃から続いています。
オーバールック・ホテルはネイティブ・アメリカンの墓地の上に建てられているとホテルの支配人が語るように、侵略という暴力が基となり、ホテルには血生臭い憎しみが渦巻き、邪悪な力が育っていきました。
過去の管理人であったグレイディも力に負け、自分の家族を殺して自殺しています。
ジャックもまた同じ力に取り込まれ、ウェンディとダニーを暴力に晒そうとして悲惨な最期を迎えました。
シャイニングのラストに写った写真について考察
映画「シャイニング」のラストシーンで映った写真には、ジャックが写っていました。
日付けは1921年。映画でジャック達が過ごした時代は、1980年代です。
写っているはずがない写真にジャックが写っていたこのラストについては、今までに数多くの考察がなされてきました。
1つが、ジャックは亡霊に取り込まれ、死んでしまったことでジャック自身もまた亡霊としてホテルの「仲間」として写真に取り込まれてしまったというもの。
2つ目として、ジャックは何度も生まれ変わっていて、写真に写っていた時代からずっとホテルの仲間であったというもの。
映画の中でジャックは何度も、現在と過去の入り混じるような体験をします。
亡霊であるウェイターのグレイディに「あなたはずっとここの管理人だった」と告げられるシーンもあるように、ジャックが何度も生まれ変わり、悲惨な死を遂げてもまた新たな不幸がこれからも起こる、という解釈ができるようです。
まとめ
・シャイニングのラストシーンは、原作と映画で大きく異なる。
・シャイニングの映画では、恐怖と暴力を中心に描かれている。
・シャイニングのラストの写真に写っているジャックは、何度も生まれ変わっていると考えられている。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
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