ホラー界に新たな恐怖を巻き起こし、ハンニバル・レクターという恐ろしいキャラクターを一気に知らしめた映画「羊たちの沈黙」。
「羊たちの沈黙」のモデルとなった事件や、実話なのか、キャラクターは実在するのかについてのご紹介をします。
羊たちの沈黙は実話なのか
アメリカ・ミズーリ州のカンザスシティで起きた猟奇的な殺人事件。
若い女性が殺害され、皮膚を剥がされるというおぞましい特徴から、犯人は「バッファロー・ビル」と名付けられ、捜査されていました。
事件の解明のため、犯人の心理面からアプローチをする方針で選ばれたFBIアカデミーの実習生、クラリス・スターリング。
クラリスの任務は、元精神科医で心理分析に長けた囚人、ハンニバル・レクターからヒントを引き出すことでした。
ハンニバルは9人もの患者を殺害し、その肉を食べるという凶悪な連続殺人鬼であり、厳重な警備のもと監視病棟の独房に収監されていました。
クラリスは自身の過去を語ることと引き換えに事件の解明の糸口を引き出すことに成功。
バッファロー・ビルを見つけ新たな被害を防ぐことは出来ましたが、ハンニバルは隙をついて逃走。
クラリスはFBIの捜査官として正式に任命されたその日にハンニバルからお祝いの電話を受け、不吉な予感の中物語は幕を下ろします。
「羊たちの沈黙」はフィクションですが、いくつかのモデルとなった事件が存在します。
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羊たちの沈黙のモデルとなった事件はある?
「羊たちの沈黙」の中で若い女性を狙い、殺害後に皮膚を剥ぎ取るという猟奇的な事件を起こすバッファロー・ビル。
バッファロー・ビルことジェームズ・ガムというおぞましいキャラクターには、モデルとなった殺人鬼が存在するようです。
そのうちの1人エド・ゲインは1957年に逮捕された猟奇殺人犯です。
エド・ゲインはアルコール依存症の父と狂信的な母の元に、過度に歪んだ性教育を受けて育ちました。
他人を寄せ付けなかった家庭環境のせいで友人は1人もおらず、家族が亡くなったあとは孤独に生きていたようです。
エド・ゲインの歪んだ性癖と母親への執着心はその後の犯行を決定づけました。
エド・ゲインは1947年から1954年の間に、墓場から数々の死体を掘り起こしては母親であるオーガスタ・ゲインに似た死体を持ち帰り、コレクションとしていました。
胴体の皮膚でベストを作っては身につけ、顔の皮膚でマスクを作ったりもしていたそうです。
バッファロー・ビルの母親への執着心ともいえる病的な愛情、死体の皮膚を剥いでは加工して身につけるなどの部分は、エド・ゲインがモデルとされています。
もう1人のモデル、テッド・バンディは1984年から1987年にかけて若い女性を狙っては言葉巧みに誘い出し、激しい暴行を加えて殺害した連続殺人犯です。
正確な人数は不明のままですが少なくとも30人の女性を殺したと自供していて、IQが非常に高く、疑われることなく女性たちを誘い出す術に長けていました。
「羊たちの沈黙」の中でバッファロー・ビルが使った犯行の手口は、身体の不自由なふりを装って被害者に手伝いを頼み、車に乗せて襲うというものでしたが、この手口はテッド・バンディのやり方であったと言われています。
羊たちの沈黙のレクター博士は実在する?
映画「羊たちの沈黙」はフィクションであり、ハンニバル・レクター博士は実在しません。
元々レクター博士とはトマス・ハリスの小説「羊たちの沈黙」の前作である「レッド・ドラゴン」に登場する脇役でした。
有名な殺人鬼であるヘンリー・リー・ルーカスやジェフリー・ダーマー、バッファロー・ビルのモデルでもあるテッド・バンディなど、数々の実在する猟奇殺人犯を題材としたキャラクターではありますが、レクター博士そのものと言える人は存在しないのです。
レクター博士を演じたアンソニー・ホプキンスは長年レクター博士のイメージに苦しめられたようですが、それだけ強烈なインパクトを残し、リアリティに溢れるかつてない「殺人鬼」を演じられたことに感謝もしています。
レクター博士は2001年の「最も恐ろしい悪役」の1位にも選ばれています。
まとめ
・「羊たちの沈黙」はフィクションだが、モデルとなった事件が存在する。
・2人の猟奇殺人犯が起こした事件が、「羊たちの沈黙」のバッファロー・ビルを生み出した。
・モデルとなる複数の殺人犯いるものの、レクター博士は実在しないキャラクター。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
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