話題作「スリービルボード 」。
娘が殺され犯人が未だ見つからないことに苛立ちを隠せない母親。
その母親が建てた3つの看板をきっかけに小さな町に住む住人達の色んな一面が見えてくる映画です。
「スリービルボード 」は、映画の中に実際に起きた事件がいくつか隠されている作品でもあります。
ここではその実際に起きた事件を調べてみたいと思います。
スリービルボードの映画は実話?
「スリービルボード 」の中で起きた娘が殺された母親の事件は実話をもとにはされていません。
しかしこの映画の中にはそれ以外のシーンに実際に起きた事件が隠されています。
看板を立てたミルドレッドが家に戻ると、親父が息子と一緒に待っています。
神父はミルドレッドに向かって、看板のことを非難します。
するとミルドレッドは神父に言い返します。
その時に触れた内容は実際に起きたカトリックの親父が少年にわいせつな行為を働いていたことを指しています。
ミルドレッドは神父に同じ協会に属していたら、仲間が犯罪を起こせばみんな犯罪者だと言いました。
世界を驚かせた神父による事件に触れていた瞬間でした。
元ネタとなった話がある?
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神父との会話以外でも実話を描写しているシーンがありました。
それはディクソンが犯人らしき男のことを新しい署長に聞くシーンです。
犯人と思われた男はDNAが一致しないだけでなく、アメリカ兵で海外に派遣されていたというアリバイがありました。
ディクソンがどこに派遣されていたかと聞くと、所長は機密事項で話せないと言いますが砂漠のあるところと、ヒントを与えます。
ディクソンは分かってしませんでしたが、この時期に砂漠のある場所でアメリカ兵が派遣されている場所はイラクです。
イラクに行っていたのでアリバイがあり、犯人ではないということでした。
しかし、この男はバーで自分が女性を襲った話をしていました。
その話とイラク派遣のことを合わせると、実際にあった事件が思い出されます。
それは2006年にイラクに派遣されていたアメリカ兵がイラク人の女性を襲い、その後に焼いて殺してしまったという事件です。
この悲惨な事件がこのディクソンと署長の会話裏に隠されていたのです。
スリービルボードの舞台
スリービルボード の舞台はミズリー州エビングという町です。
エビングという町は実際にはありませんが、ミズリー州とあえて明記していることに意味があります。
ちなみに日本語タイトルは「スリービルボード」ですが、英語タイトルは「Three Billboards Outside Ebbing, Missouri 」でミズリーという名前が入っているのです。
これはディクソン巡査やディクソンの母親を見ればわかるのですが、ミズリー州がどれだけ人種差別の強い州かということを描いています。
実際に2014年に白人警察官が黒人の少年を射殺するという事件がおきました。
この事件をきっかけに全米に「黒人の命も大切だ」という運動が広がったのです。
それだけミズリー州は黒人に対する差別の強い州です。
それが映画の中にミルドレッドや他の人がディクソン巡査に対していうセリフで描かれていました。
そしてそこに黒人の署長がやってくるのも大きな意味があったのです。
まとめ
「スリービルボード 」の内容自体は監督のマーティン・マクドナー自身が脚本を務めたフィクションの映画です。
しかし映画の中には物語に実際に関係ないところで実際に起きた事件を思い出させることが描かれています。
それはどれもアメリカ人が人権を無視しているという事件です。
マーティン・マクドナー監督はイギリス人ですので監督の中でアメリカ人の行いに対する批判の意味も込められているのかもしれません。
実際の事件を知って「スリービルボード」を見ると、また見方も変わってくるかもしれません。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
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