『七つの大罪』は鈴木央さんが原作のバトル漫画です。週刊少年マガジンで2012年45号より連載が開始され、現在も連載中です。
2014年10月~2015年3月、2018年1月6日~6月30日までTBS系列でテレビアニメが放送され、2018年8月18日には映画「七つの大罪 天空の囚われ人」が公開されました。
その他舞台、ゲーム化、カード化するなど多方面でメディアミックスされており、多大な人気を獲得しています。
今回は七つの大罪の意味と起源、動物や十戒の由来について掘り下げていきたいと思います^^
七つの大罪の意味
七つの大罪とは、キリスト教で罪の根源とみなされている7つの感情や欲望のことです。具体的には「傲慢」、「強欲」、「嫉妬」、「憤怒」、「色欲」、「暴食」、「怠惰」の7つを指します。
英語ではseven deadly sinsと表記し、直訳すると“七つの死に至る罪”という意味になります。
Sinの意味で一番使うのは罪であり、この場合も翻訳は大罪と表記するので「どんな重罪なんだろう?」と文字通りの意味を受け取ってしまう方もいるかもしれません。
しかし罪というよりは、人間が罪を犯す根本原因である欲望や感情を意味します。
なので、日本のカトリック教会が表記する“七つの罪源”という翻訳の方が表現として適切かもしれません。
七つの大罪の起源
七つの大罪の起源は「枢要罪」という罪です。
4世紀のエジプトの修道士であるエヴァグリオス・ポンティコス(Evagrius Ponticus)は著作で8つの「枢要罪」を提唱しました。それは「傲慢」、「虚飾」、「強欲」、「憤怒」、「色欲」、「暴食」、「怠惰」、「憂鬱」です。
この8つの罪は、6世紀後半になるとグレゴリウス1世が7つの罪に改訂します。
そして「虚飾」は「傲慢」に、「憂鬱」は「怠惰」に統合されて一つの罪として定義され、計6つの罪に新たに「嫉妬」が罪として付け加えられました。
こうして「傲慢」、「強欲」、「嫉妬」、「憤怒」、「色欲」、「暴食」、「怠惰」の七つの大罪が生まれました。
七つの大罪の動物や十戒の由来について
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『七つの大罪』のメンバーは体に動物が刻印されています。
結論から言うと、これは元ネタの方の七つの大罪、つまり人間の罪の根源である欲望や感情のイメージとして描かれた動物に由来しています。
歴史上、七つの大罪はその罪をイメージさせる象徴として悪魔が描かれていました。16世紀の版画家であるハンス・ブルクマイアーが初めて大罪と悪魔の関係を表したそうですが、中世では七つの大罪を動物に例えて描く人も出てきたようです。
七つの大罪の動物の由来
動物の刻印はここから着想を得たのだと思われます。以下に七つの大罪とそれに対応する動物と作中のキャラクターをまとめました。
大罪:動物:キャラクター
傲慢:ライオン(グリフォン、孔雀、蝙蝠):エスカノール
憤怒:ドラゴン(ユニコーン、狼、猿):メリオダス
嫉妬:蛇(マーメイド、犬、土竜):ディアンヌ
怠惰:熊(フェニックス、牛、驢馬):キング
強欲:狐(針鼠、猫):バン
暴食:豚(ケルベロス、虎、蝿):マーリン
色欲:山羊(蠍、兎):ゴウセル
七つの大罪の十戒の由来
次に『十戒』についてです。『十戒』とは魔神王直属軍10人を指します。特徴として、魔神王から与えられた戒禁という力を持っています。
こちらも『七つの大罪』のメンバーの動物の刻印と同様に、歴史つまりモーセの十戒に由来していると考えられます。
モーセの十戒と、『十戒』のメンバーとその戒禁が対応しているようにみえるので、その可能性が高いのではないかと思います。
以下に対応関係をまとめました。
十戒:キャラクター:戒禁
主が唯一の神である:ゼルドリス:敬神
偶像を作ってはならない(偶像崇拝の禁止):メラスキュラ:信仰
神の名をみだりに唱えてはならない:モンスピート: 沈黙
安息日を守る:グロキシニア:安息
父母を敬う:エスタロッサ:慈愛
殺人をしてはならない:グレイロード:不殺
姦淫をしてはならない:デリエリ :純潔
盗んではならない:フラウドリン:無欲
隣人について偽証してはならない:ガラン:真実
隣人の財産をむさぼってはならない:ドロール:忍耐
まとめ
いかがでしたでしょうか。
まとめると、
・七つの大罪とは、キリスト教で罪の根源とみなされている7つの感情や欲望
・大罪の起源は8つの「枢要罪」で、時代を経て七つの大罪になった
・『七つの大罪』の動物の刻印と『十戒』の戒禁はそれぞれ歴史の七つの大罪とモーセの十戒が由来であると思われる
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
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